コロナ禍での飲食店の仕入

 以前に飲食店の顧問先様より、「コロナ禍で過大に仕入てしまって、食材をロスすることがあった」とのお話がありました。会計データを基に、仕入について一緒に考えていった過程をご紹介します。

Q 感染者数の変動などで人の動きに変化があり、仕入ても使い切れるか不安です。

A まずはじめに、売上についての社長の実感と、今までの売上データズレがないかチェックしていきましょう。

 社長からお店の状況など実感をお聞きし、売上データと照らし合わせてみると・・・

  ① コロナ禍前より、ランチや夜営業の早い時間帯に売上が上がっており、これは社長も実感していました。

  ② 曜日ごとに見てみると、コロナ禍前は金・土に集中していた夜の売上が全体的に減り、平日に分散していました。社長はそれでも、従来通りメインは週末と思っていたようです。

 感染者数の報道や、感染防止対策で席数を減らした事などが、夜の売上に影響したと考えられます。

対策

  ① ランチ用の仕入を増やす。

  ② 曜日に関わらず、過去の感染状況による売上データを参考に仕入を組み立てていく。

 従前の考え方をやめ、過去の感染状況による売上データを参考にして夜用の仕入を絞りました。また、感染者数の報道をチェックして仕入に強弱をつけました。なお、夜用の高額な食材が余ってしまいランチに使用していましたので、高額な食材を極力ランチに回さないように意識しました。

効果

 ① ランチ用の仕入により、原価を抑えることが出来ました。

 ② 調整により食材のロスを減らすことが出来ました。

 上記により、コロナ禍前の水準近くまで利益率が改善しました。なにより、食材のロスによる社長の心理的負担を軽減することが出来ました。

 現在は少しずつお客さんが戻ってきています。また、旅行などの娯楽が難しくなったためか、日常で少しよい物をと、高額な銘柄の日本酒なども出るようになってきました。めまぐるしく状況が変わる時だからこそ、会計を活用し変化に対応していって頂きたいと思います。その為には、社長の実感会計ズレがないか確認していく事が大切です。気になった方は、ぜひ専門家にご相談下さい。