税理士は帳簿や数字しか見ていない?

 仕事帰りに買い物しようと立ち寄ったお店で、たまたまそのお店の経営者の方と話が盛り上がり、自身の顧問税理士さんに持っている印象を話して下さいました。その中で特にインパクトがあったのは、「税理士は帳簿や数字しか見ていないから」という言葉でした。

 そのお店は海外の各地を巡り、経営者の方の目利きにより一点モノの商品を仕入れて販売しています。

 お聞きすると、会計・帳簿は奥さんに任せていて、顧問税理士さんが月々訪問しても決算の時だけお話をするのだとか。ある決算の打ち合わせの時に、顧問税理士さんから「売上・利益が絶好調なので、もう一店舗出してはどうか」とアドバイスされたそうです。

 それを聞いた私は、「これだけの商品を一つ一つ仕入れるのは大変でしょうから、もう一店舗分ともなると仕入れてくるのはかなりきつそうですね」と話をしました。

 すると経営者の方は驚いた表情をし、その後堰を切った様に、海外での仕入れの大変さや、海外での面白話、お客からのリクエストに応えるために頑張っていることなどを話して下さいました。

 やはり、もう一店舗分の量の仕入れは難しく、仮に商品を揃えられたとしても、今のクオリティーを保つことは出来ないということがよく分かりました。そこで、「海外仕入れの話はとても面白いですね。このような商売の話を顧問税理士さんとしないのですか」とお聞きすると、「在庫の数字は聞かれても、仕入れ方などの細かい話はしたことないな」とおっしゃっていました。

 その顧問税理士さんは数字の上では売上・利益が絶好調なので良かれと思ってアドバイスしたと思うのですが、しっかりコミュニケーションを取って、この商売に興味を持ち、仕入れの大変さを理解していれば、もう一店舗は無理だと分かったはずです。このことから経営者の方は「税理士は帳簿や数字しか見ていないから」という印象を持たれたのだなと感じました。

 たまたま税理士に対する生の声を聞くことが出来て、改めてしっかりお話をお聞きすることが大切だと実感しました。さらに、経営者の方の商売に対する特別な思い入れを聞くことは、こちらもワクワクして楽しいなと再確認しました。

 もし現在、顧問税理士さんとのコミュニケーション不足により、アドバイスがズレているなと感じている方は、ご自身のお考えなどをしっかりお話しすることで、そのズレが修正され、よりよいアドバイスが出てくるかもしれません。ぜひ皆さんの経営に税理士を活用してみてください。

 また、私も会計・税務にお困りの方に無料相談を実施しておりますので、気になる方はお問い合わせください。